2013年04月10日

スペイン産オーガニックオイル『オリカテセン』

今週マドリードではヨーロッパでも有数のフードショーが開催されています。私も勉強のために何日か足を運ぶ予定です。今日は取引先のオリカテセンのスタンドを訪問。新商品の事や、農園の状態についての話で盛り上がりました。

こちらはしばらく前に届いたサンプルオイル。
今年からオリカテセンには、ハーブオイルをブレンドしたニューオイルが加わります。ハーブや柑橘類をオリーブオイルに混ぜた商品はいろいろな場でトライしたのですが、上質なオイルはそれだけで香り豊かなものなので、とてもブレンドが難しいと思います。勝手にどんな物なのか心配していたのですが、素晴らしいアロマのオイルで、また料理の楽しみ方が変わりそうです。

こちらの女性がオーナーファミリーのエンマ。
華奢な体なのにエネルギッシュで、エキスポートマネージャー兼オイルの管理、農園の手伝いなど何でもやっています。

スペインは長い水不足だったので、オーガニック農園ではオリーブがどうなってしまうのか本当に真剣に心配していたのですが、今年の雨のおかげで今後2,3年は問題ないということです。今年の冬のオイルは今から楽しみで仕方ありません。実は雨量なのですが、オリカテセンの農園がある地域では、昨年トータル雨量が10リットル!!!信じられない数値です。そして、今年は既に120リットルも雨量があったのです。どのくらい極端な気候なのか理解していただけると思います。

ハーブオイルが日本に届くのは、6月上旬になってしまうと思いますが、皆さん楽しみにしていてください。真夏に大活躍のオイルになるはずです。

いつものアルベキーナも深みのある良い味と香りでした。
今年はとてもバランスの良い仕上がりで、喉でかなり長いことピリピリしたスパイシーさも少なく、昨年のモノよりもフルーティーさもグリーンの香りもインパクトがありました。とてもいいバナナの香りもタップリあり、私も個人的にこのオイルは箱単位でオーダーしています。このデリケートさが堪らないのです。

chiho

2013年04月04日

オリーブオイルで作るスペイン式クラッカー『レガニャス』

今日は久々にレシピのご紹介です。

スペイン南部アンダルシアを旅した人なら誰もが知っているはずの乾パン『レガニャス』。船乗りの常備食として有名でしたが、しっかりと南部の人々の食生活に根付いています。パンと同じくらい普通に食卓に登場するんですよ。特に美味しいのは上質のオリーブオイルを使ったもの。よりヘルシーにするために私は全粒粉を使っていますが、小麦粉でもとっても美味しく仕上がります。

これはアンダルシアの食卓の様子。乾パンにも色々な形があるのですが、今日はクラッカーのような形のものをご紹介します。

材料:
小麦粉または全粒粉        400g
水                    50g
白ワイン                 50g
海塩(あればフロールデサル)   小さじ1
EVオリーブオイル          100g 
(オリカテセンまたはキンタドビスパード)
白ごま(炒ったもの)        大さじ1

*(全粒粉380g + ふすま(小麦のぬか)20gで作っても美味しい)

作り方:

1. ボールに粉を入れ中心部にくぼみをつけ、その他の材料を全て加える。
2. ベタつかない生地なので全体を馴染ませ、5分程度こねる。
3. 延べ棒で2mm程度の厚さに生地を伸ばし、クラッカーのような形にカットする。オーブン用の鉄板に油紙を敷き、その上に生地を重ならないように並べる。
4. 180度に加熱したオーブンで25分から30分焼いたらオーブンから出し、冷ましたら完成。

たくさん作って色々使ってみてください。塩味なので大人のおつまみとしても活躍しますし、お子さんのおやつにもピッタリ。(アルコールは飛んでいると思いますが、心配な方はお子さんには与えないでください)保存できるので常備しておくととても便利です。ドライハーブなどをごまの代わりに使っても美味しいクラッカーになります。オリーブオイルで作る生地がどのくらい美味しいか、きっと驚きだと思います。地中海のクラッカーにはよくワインやリキュールが入ります。これがまた独特の味を出してくれるのです。

chiho

2013年03月24日

雨ばっかりのスペイン

こんな雨の多い3月は始めてです。各地で50年ぶりの雨とかいうニュースばかりですし、既に何度も洪水で浸水している地域もあるくらい。2回も3回も浸水している地域は本当に気の毒です。

そんな理由で今日はオリーブとは関係なく今のスペインの風景をご紹介です。


多分、皆さんが想像しているスペインの景色ではありませんね。
これはスペインとポルトガルの国境、たくさんの闘牛などが飼育されている地域。スペイン西北部です。
雨で天気は悪いのですが、時々日差しが出るのでもうかなりハーブや自生している植物の花が咲きはじめています。素晴らしい春の香りが満喫できます。

chiho

スペイン産のトロ

久しぶりに缶詰の話です。
最近本当に缶詰がバルやカフェテリアなどで登場することが増えました。簡単に上質な食品が食べられるということで、これから益々人気が増すと思いますし、どんどん種類も増えています。グルメのレベルが高いフランスでは、缶詰に記してある情報もより正確で豊富。缶詰の製造日、船の名前、どんな風に釣られたかまで書いてある缶詰があるようです。

こちらがスペイン北部ガリシア地方で加工されているトロの缶詰。
トロが写真のようにオリーブオイル漬けになっています。とても薄味で上品な味付けでなので、そのまま食べても美味しいですし、パスタにしたりサラダ、サンドイッチなどの具にしてもグレードの高いものができます。

1缶 735円(税込)

2013年03月22日

スペインの超立派な先端搾油所

忙しいのに雨あめの日が続き仕事がはかどらないので、搾油所のリポートがすっかり遅くなってしまいました。今までに3つの違うオリーブオイルのソムリエコースや大学でのテイスターコースに参加していますが、オリーブ業界での技術的また農業学的な進歩は著しく、色々な技術進化を重ねた搾油所についての情報は、優れた搾油所のプロの『マエストロ・デ・アルマサーラ』=『搾油所のマエストロ』という責任者から学ぶのが一番のように思います。

収穫されたオリーブはここに運ばれて来ます。ここまではまだ驚くものは何もない普通の搾油所でした。

クリーンになったオリーブの実が一番右の粉砕機に入れ攪拌されていきますが、そのラインの数がここは普通ではありません。2つラインがあっても贅沢なのに、ここにはそれが6ラインあります。これにはオリーブ搾油機製造メーカーのPIRRALISIの技術者も驚いたようで、スペイン国内でこの最新のラインがこの規模で備えられているのはここだけだそうです。
メリットは収穫された実をベストタイミングで攪拌できるところにあります。この搾油所のオイルはほとんどが収穫から2時間以内くらいには絞られてしまうそうです。どおりでハイクオリティな理由です。

値段は聞いたことがありませんが、とにかくこの機械だけでも莫大な投資です。
筒状の機械が水平の遠心分離機で、これでオイルと水とカスが区分されます。

写真からでも分っていただけると思いますが、このクリーンさが圧搾所には不可欠。コールドプレスをエクストラヴァージンが実施しているのは当たり前のことですが、この清潔さを保つのが困難なのです。オイルは非常にデリケートなものなので、どんな汚れもキャッチしてしまうのです。

この設備なんだかわかりますか。あまり普通の搾油所にはこんなすごいのはありません。これが農園全体の水の管理をしている装置。灌漑システム用の水だけでなく、搾油所の水の管理もしています。こんなすごい水の施設を搾油所で見るのも始めてです。

また搾油所に逆戻りしたみたいな写真ですが、これは同じ搾油室ではなく第二の搾油室。ここではこちらの農園ブランドとして販売されない、クオリティーランクが少し落ちているオイルが搾られています。またまたビックリ!

ステンレスタンクの多さにも驚きました。これだけあればオイルの品種別の管理もしっかり出来ますからオイルのクオリティーが高く、バリエーションが豊富なことも分かります。

こちらがフィルター。
この農園のオイルはフィルターにかけられています。フィルターについては賛否両論ありますが、私が見る限りマエストロの能力とフィルターの種類によっては、素晴らしいオイルを完成させることができると今は思っています。以前は絶対にノンフィルター派だったのですが...ご覧のとおりフィルターに関しては、超最先端のものではなく、少し古いマニュアル式のものが優れているようです。但し、このフィルターを使いこなすのはマエストロ次第ですから、マエストロの嗜好と技術が大切となります。

もちろん、搾りかすの種は燃料になっています。
剪定された葉は肥料になると同時に、家畜の餌としても使われており美味しい羊乳が出来るそうです。将来はチーズも登場する予定。

驚いたことはもっとあるのですが、これ以上書くと混乱するので今回はこの辺で。
最後に一枚興味深い写真です。このタンクは封印されていますが、これはコンクール用のオイル。世界一重要なコンクールに参加するためです。受賞できるといいのですが。

chiho

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